外国人採用で自社採用と人材紹介をどう使い分ける?採用費を下げる現実的な戦略

結論

外国人採用では、人材紹介を否定するのではなく、短期採用では紹介会社を活用しながら、中長期では自社採用サイト、求人ページ、SEO、応募フォーム、採用管理を整えて直接応募の比率を高めることが現実的です。

外国人採用で人材紹介会社を使うこと自体は悪いことではありません。

急いで採用したい。
初めて外国人材を採用する。
特定技能や在留資格に詳しくない。
候補者母集団がない。
採用担当者の工数が足りない。

このような場合、人材紹介会社や登録支援機関のサポートは役立ちます。

しかし、採用のたびに人材紹介に依存すると、採用費が積み上がりやすく、社内に採用ノウハウが残りにくくなります。

だからこそ、短期は人材紹介、中長期は自社採用基盤という考え方が重要です。

前提

外国人材の雇用は拡大しています。多くの業界で人手不足が続く中、外国人材を継続的に採用したい企業は増えています。

一方で、外国人採用には確認すべき項目が多くあります。

在留資格。
在留期限。
日本語力。
勤務条件。
住居支援。
生活支援。
労働条件説明。
在留期限更新。
入社後面談。

こうした確認や支援をすべて紹介会社任せにすると、企業側にノウハウが残りません。

人材紹介は「採用の入口」を補ってくれます。しかし、外国人材が長く働けるかどうかは、企業側の求人設計、受入れ体制、教育、定着支援にかかっています。

人材紹介が向いている場面

人材紹介が向いている場面はあります。

たとえば、次のようなケースです。

急ぎで採用したい。
新しい職種で外国人採用を始める。
特定技能人材をすぐに探したい。
海外人材との接点がない。
自社採用サイトがまだ整っていない。
採用担当者の工数が足りない。
在留資格や支援体制の知識が不足している。

このような場合、人材紹介会社を活用することで、採用開始までの時間を短縮できます。

ただし、人材紹介会社を使う場合でも、求人内容、労働条件、仕事内容、支援体制は企業側が明確にする必要があります。

紹介会社に丸投げしても、入社後のミスマッチは企業側に返ってきます。

自社採用が向いている場面

自社採用が向いているのは、外国人材を継続的に採用したい企業です。

自社採用が向いているケースは次の通りです。

毎年外国人材を採用したい。
同じ職種で継続的に求人がある。
採用費を長期的に下げたい。
自社の魅力や支援体制を直接伝えたい。
人材紹介に頼りすぎている。
採用ノウハウを社内に残したい。
外国人材の定着率を高めたい。

自社採用では、採用サイト、求人ページ、SEO記事、応募フォーム、採用管理システムを整えます。

最初から大量応募を期待するのではなく、検索に見つかるページを積み上げ、直接応募の比率を少しずつ高めることが重要です。

直接応募を増やすための土台

直接応募を増やすには、外国人材が安心して応募できる情報が必要です。

自社採用サイトには、次の情報を掲載します。

会社の紹介。
外国人材を受け入れる考え方。
職種別求人ページ。
仕事内容。
必要な日本語力。
給与。
手取りの目安。
勤務時間。
住居支援。
生活支援。
在留資格確認の流れ。
応募から入社までの流れ。
FAQ。
応募フォーム。

外国人材は、求人票だけでは判断できません。生活、在留資格、支援体制、入社後教育まで見ています。

直接応募を増やすには、候補者が不安に感じる情報を先に出すことが大切です。

SEOで中長期の採用導線を育てる

自社採用を強化するなら、SEO記事も重要です。

求人ページだけでは検索流入を広げにくい場合があります。外国人採用に関する記事を積み上げることで、企業担当者や候補者に見つけてもらいやすくなります。

記事テーマの例は次の通りです。

外国人採用の始め方。
特定技能と育成就労の違い。
外国人採用サイトの作り方。
外国人採用の応募フォーム設計。
外国人材の定着支援。
介護業界の外国人採用。
製造業の外国人採用。
外食業の外国人採用。

記事から求人ページやサービスページへ内部リンクを設置します。

SEOは短期施策ではありません。しかし、積み上げれば中長期の採用資産になります。

人材紹介と自社採用を併用する

現実的には、人材紹介と自社採用を併用するのが最も安定します。

併用の考え方は次の通りです。

急ぎの採用は人材紹介を使う。
継続採用する職種は自社採用ページを育てる。
紹介会社経由の候補者にも自社採用サイトを見てもらう。
自社サイトからの応募者は採用管理システムで蓄積する。
紹介経由と直接応募の定着率を比較する。
採用費と定着率を見ながら配分を変える。

人材紹介をゼロにする必要はありません。

重要なのは、紹介会社を使わないと採用できない状態から、自社でも応募を獲得できる状態へ移行することです。

採用費を見るときの考え方

外国人採用で採用費を見るときは、単純な紹介料だけではなく、採用全体で考えます。

確認すべき費用は次の通りです。

人材紹介料。
求人広告費。
採用サイト制作費。
採用管理システム費用。
面接工数。
在留資格確認の工数。
入社前準備の工数。
定着支援の工数。
早期離職による再採用費。

人材紹介料が高いから悪いという単純な話ではありません。短期で採用でき、定着する人材なら費用対効果が合う場合もあります。

一方で、毎回紹介料が発生し、定着率も低い場合は、自社採用基盤を整えるべきです。

成果を見る指標

自社採用と人材紹介を使い分けるには、指標を見る必要があります。

見るべき指標は次の通りです。

紹介経由の応募数。
直接応募の応募数。
面接率。
内定率。
内定承諾率。
入社率。
入社後3か月定着率。
入社後6か月定着率。
採用単価。
職種別の採用成果。

たとえば、紹介経由は採用単価が高いが定着率が高い。直接応募は応募数が少ないが、費用が低く、改善余地がある。このように比較して判断します。

感覚ではなく、数字で使い分けることが重要です。

よくある失敗

外国人採用でよくある失敗は、人材紹介を急にやめることです。

自社採用サイトや応募導線が整っていない状態で紹介会社を止めると、採用が止まる可能性があります。

次に多い失敗は、自社採用サイトを作っただけで応募が来ると思うことです。求人ページ、SEO記事、応募フォーム、採用管理、FAQ、定着支援まで整えなければ、直接応募は増えにくいです。

また、採用費だけを見て定着率を見ないことも問題です。安く採用できても早期離職すれば、結果的にコストは高くなります。

注意点

自社採用を強化する場合でも、在留資格確認や労働条件説明を軽視してはいけません。

直接応募が増えるほど、企業側で確認すべき情報も増えます。

在留資格。
在留期限。
就労制限。
勤務時間。
給与。
住居支援。
生活支援。
在留期限更新。

これらを採用管理システムで一元管理することが重要です。

判断基準

自社採用と人材紹介の使い分けを見直すべき企業は、次のような企業です。

人材紹介料が負担になっている。
毎年外国人材を採用している。
直接応募がほとんどない。
自社採用サイトがない。
求人ページが弱い。
採用ノウハウが社内に残っていない。
早期離職がある。
採用費と定着率を見える化したい。

まとめ

外国人採用では、人材紹介を否定するのではなく、短期採用では紹介会社を活用しながら、中長期では自社採用サイト、求人ページ、SEO、応募フォーム、採用管理を整えて直接応募の比率を高めることが現実的です。

人材紹介は短期の採用力です。自社採用サイトは中長期の採用資産です。

両方を使い分けながら、採用費、応募数、入社率、定着率を見て改善することが、外国人採用を安定させる現実的な戦略です。

次にやるべきこと

まず、自社の外国人採用を、紹介経由と直接応募に分けて集計しましょう。
次に、採用単価、入社率、3か月定着率、6か月定着率を比較します。
そのうえで、自社採用サイト、求人ページ、SEO記事、応募フォームを整え、人材紹介に頼りきらない採用基盤を作ってください。